• 社会医療法人厚生会
    中部国際医療センター

  •  中部国際医療センター
  • 所在地
     岐阜県美濃加茂市 健康のまち一丁目1番地
    理事長
     山田 實紘 氏
    院  長
     杉山 温人 氏
    病床数
    502床(急性期436床・ICU10床・ECU10床・回復期リハ46床)
    職員数
     1,308名(2025年4月現在)
    診療科
     34科
    施設認定
    地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、救命救急センター 地域災害拠点病院(岐阜DMAT指定病院)、へき地医療拠点病院、エイズ治療拠点病院、がんゲノム医療連携病院、臨床研修指定病院、 外国医師等が行う臨床修練病院 他


▲ 陽子線がん治療センター
【基本理念・病院概要】
中部国際医療センターは、「全ては病める人のために」という基本理念のもと、2022年1月に新築移転・開設された。敷地面積約114,675㎡、延床面積59,516㎡、地上10階建(ヘリポート併設)の免震構造(一部耐震構造)で、手術室を11室完備している。
 診療科は内科、外科、整形外科、脳神経外科、心臓血管外科など34科を擁し、多岐にわたる疾患に対応している。また、最新の医療設備を導入しており、岐阜県初となる「陽子線がん治療センター」を開設し、新たな陽子線治療装置の稼働を開始した。先進的にがん治療に取り組み、地域がん診療連携拠点病院としてがん治療の評価も高く、がんゲノム医療連携病院に指定され、世界に開かれた医療拠点を目指している。

▲ ICUの病室を見学
【地域における役割】
 中部国際医療センターは、地域の中核病院として極めて重要な役割を担っている。地域における救急医療の担い手として、24時間救急体制を充実させ、2025年4月には救命救急センターに指定された。ドクターヘリや救急車との密な連携により、迅速な対応を可能にする体制を構築し、「断らない医療」を徹底している。開設以来一貫して効率的な病院運営を追求しており、病床稼働率は90%を超えている。また、中濃医療圏における地域がん診療連携拠点病院として、地域のがん診療を牽引している。主要ながん疾患に対して専門的医療を提供し、地域のがん診療に携わる医師等への研修も実施している。地域医療連携にも注力しており、周辺地域の病院や診療所との連携を強化し、患者のスムーズな転院や情報共有を図り、地域全体の医療提供体制の一翼を担う存在として、その責任を果たしている。

▲ 健康増進施設 クラブM
【直面している課題】
 特に課題として挙げられるのは、医師・看護師の雇用と、地域高齢化の進行である。中部地域全体で人口減少と高齢化が著しく、2035年には高齢者人口が35%を超え、2040年には40%に達すると予測され、医療需要の増加と医療従事者の不足という二重の課題となっている。岡山県地域も例外ではなく傾向は顕著である。対策として、人材育成と確保への戦略的投資を行い、若手医師や看護師の確保のため、小学生、中学生、高校生を対象とした病院見学や職場体験を積極的に実施し、早期からの医療への興味喚起を図っている。また、外国人材の受け入れにも力を入れており、多文化共生社会に対応した多様な人材が活躍できる職場環境を整備している。さらに、研修制度の充実やキャリアパスの明確化により、既存職員のモチベーション向上と定着率向上にも努めている。

▲ 担当者の説明を聞く見学参加者
【DX推進に向けた取り組み】
 持続可能な医療を提供していくため、DX推進を積極的に取り組んでいる。業務の徹底的な効率化として、診察時間の短縮、待ち時間の改善、診断書作成の効率化など、ITを活用した業務改善を推進しており、予約患者の待ち時間は平均13分、非予約患者でも25分程度に抑えられている。また、データに基づいた意思決定を推進し、医療データの分析を通じて、患者の傾向や治療効果、経営状況などを可視化し、データに基づいた意思決定を強化している。これにより、より効果的な医療提供体制の構築や、経営戦略の策定に役立てている。
  
▲ 3階まで吹き抜けのホスピタルモール

 これらの取り組みを通じて、地域医療の未来を創造し、患者にとってより質の高い、安心できる医療を提供できるよう不断の努力を重ねている。崇高な理念のもと、「地域・日本・世界の医療拠点」という目標を掲げ、地域のみならず国際社会にも貢献できる医療を提供するために、職員が一丸となって取り組む姿に感銘を受けた。

(岡山旭東病院 事務部長 諏訪仁一)